二日酔い・悪酔い防止のポイント「おはよう朝日です」より
忘年会に引き続き、新年会の機会も多いこの時期。
お正月などの休みの日に、久しぶりに会える人達との女子会もあるでしょう。
そんなシーズン、アルコールを飲んだ時に知っておきたいポイントがあるのです。
飲んだ次の日までも、体調がイマイチな二日酔い、悪酔いを防ぐ対策。
昨年末に記事にしようと思っていたのですが、遅くなってしまいました(^^;)
私はアルコールが飲めないので、経験談ではないのですが、TV「おはよう朝日です」をみていて、なるほど!と思ったので書いてみます。
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酔っぱらうって、どういうこと?
『おはよう朝日です』で説明して下さったのは、近畿大学医学部の西田直生志准教授。
悪酔いや二日酔いにならないためにも、「お酒に酔う」というは、どういうことなのか?というところからいってみましょう。
そもそも、酔っぱらうということは、いったい体内で何が起きているのでしょう。
簡単にいうと、アルコールが脳をマヒさせている状態。
人間の脳には、大脳新皮質という部分があり、そこは理性や論理的な考えなどを司っているところです。
まず、その大脳新皮質がマヒすると、気が大きくなったり、涙もろくなったりという、感情のコントロールがうまくいかなくなります。
さらに、そのアルコールの影響が脳の深部に及ぶと、意識がなくなったり、場合によっては命にかかわることも!!
んん??
でも、アルコールって口から入って、どうやって脳にまで入るのでしょうか。
アルコールは、胃から3割・小腸から7割吸収されます。
吸収されたアルコールは、血管を通って肝臓に。
その肝臓でアルコールの分解が始まるのですが、そんな急には起こらないのです。
ということは、大部分のアルコールが血液に溶け込んで全身をまわっていくのでは?
そうなのです。
その血管内に溶け込んだアルコールが、脳に達して影響を及ぼすというわけ。
これが、酔った状態。
それなら、肝臓が速くアルコールを分解してくれれば良いですよね~。
肝臓から「そんな無理なこと言わんといて~」といわれそうですが・・(笑)
ではでは、肝臓がアルコールを分解するスピードって、どれくらいなのでしょうか。
番組では、体重が70kgの男性の場合を例に説明されました。
缶ビール1本分、350mlを分解するのにおよそ2時間。
そんな2時間かけて、缶ビール1本だけなんていう人、ほとんどいませんよね~。
こんなピッチで飲む人以外は、どうしても分解が追い付かず 血液中にアルコールが残ってしまうのです。
このアルコールが、どのくらい血液中に残っているかで「酔い」の程度がわかります。
「酔い」の程度を示す「血中アルコール濃度」で知ることができるんですね~。
血中濃度(%) | 影響など |
0.03 | 少し皮膚が赤くなる |
0.05~0.1 | 脈が速くなる
理性が失われ始める |
0.3 | 千鳥足
同じことをしゃべる |
0.4~ | まともに立てない
意識がなくなる |
血中濃度が0.03%でほろ酔い、0.05~0.1%で酔い、0.3%で酩酊、0.4%~は泥酔の状態。
はやいピッチで飲み過ぎると、急性アルコール中毒という状態にもなってしまうのです。
ハイ!!
ここまでが「お酒に酔う」という「程度の変化」のお話しでした。
次は、二日酔いについて。
二日酔いってどうして起こるの?
飲み会のあった次の日に「頭がいたぁ~い」「まだ気持ち悪い~」と感じたことがある方も少なくはないですよね。
では、この二日酔いって、どうして起こるのでしょうか。
酔ったり飲んだりすることが『過ぎた』、飲み過ぎて酔っている状態が、ずっと続いて二日酔いになると思っていませんか。
いえいえ、そうではなかったのです。
「お酒に酔う」ということと「二日酔い」になるということは、全く別の違う物質が原因。
悪酔いや二日酔いにならないためには、正しい対処を心がける必要があります。
「気分が悪くなる」「吐く」など悪酔い・二日酔いの症状は、実は、アルコールとは別の物質が関係していたのです。
それが、アセトアルデヒドという物質。
アルコールが肝臓で分解される最初の段階でできてしまう有害な物質です。
そのアセトアルデヒドが血液中に溜まってしまうと、頭痛・吐き気などの悪酔い・二日酔いの原因となるわけ。
アルコールそのものではなく、分解される最中にできてしまうこの「アセトアルデヒド」こそが、悪酔い・二日酔いの真犯人だったのですね~。
ただ、人間の体は、このアセトアルデヒドと戦う武器を持っています。
それが「ALDH」
ALDHとはアセトアルデヒド脱水素酵素といって、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドを分解して、酢酸にする酵素の一種です。
最終的には、さらに水と二酸化炭素にまで分解してくれます。
悪酔い・二日酔いをしやすいかどうかは、このALDHの量に関係していたのですね~。
同じだけアセトアルデヒドができてしまっても、悪酔いしにくい人は、水や二酸化炭素に分解できる量が多く、血液にいくアセトアルデヒドが少なくてすむということ
逆に、悪酔いしやすい人は、分解能力が低いため、多くのアセトアルデヒドが血液に流れ込んでしまうのです。
それなら、分解酵素「ALDH」の量を増やせば良いのでは??
それが残念なことに、このアセトアルデヒド分解酵素「ALDH」の量は増やすことができないのです。
実は、「ALDH」の量は、遺伝子や体質によって決まっています。
なんと、人によって、生まれつき量が決まっているというじゃありませんか。
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
では、どうすればよいのでしょうか。
悪酔い・二日酔い対策
ALDHの量が、もともと決まっていて増やせないのなら、自分で悪酔い・二日酔い対策をしなければなりません。
◎「チェイサ―」
チェイサ―とは、お酒の合間に飲む、主に水のこと。
水は、血中アルコール濃度を下げる役割があります。
結果的にアセトアルデヒドの量が抑えられるので、悪酔い・二日酔い防止になります。
飲みに行った夜も、寝る前に水を飲んでおけば、頭痛などの症状は緩和されるでしょう。
◎ある程度食事をしてから飲む
空腹時に大量に飲むと、一気に大量のアセトアルデヒドが作られることになります。
まずは、ある程度おなかを満たして、少しずつアルコールをのんでいくと良いですね。
◎「二日酔いに効く」とされる食べ物や飲み物
・ウコン(ウコンドリンクを含む)
ウコンは二日酔い防止の薬ではなく、ウコンに含まれる「クルクミン」が、アセトアルデヒドの分解を促進。
早く処理されるということは、二日酔いを起こしにくいということですね。
・牛乳・チーズ(乳製品)
乳製品は胃の粘膜に膜を張って、保護するような働きがあります。
チーズのように脂肪(乳脂肪)が多いものは、腸からゆっくり吸収され、同時にアルコールの吸収もゆっくりにするというわけ。
・グレープフルーツジュース
ジュースに含まれる「糖質」が、お酒による低血糖を防ぐといわれています。
アルコールを飲むことで低血糖になると、頭痛やめまいが起こるという症状があり、それを防止できるということです。
乳糖を分解して、疲労回復効果があるともいわれている「クエン酸」は、ジュースの中の成分。
・柿
柿に含まれる「タンニン」には、抗酸化作用があって疲労回復に効果的。
アセトアルデヒドの分解を早めるという働きもあるのです。
・ビタミンB1を多く含む食品
ピーナッツ、豚肉、ウナギ、かつおなど。
いかがでしたか。
二日酔いの原因・対処・防止等々、アルコールにまつわること、少しはお役にたてましたでしょうか。
悪酔い・二日酔いはできるだけ避けて、楽しくおいしいお酒を楽しみましょうね。
「ほどほど」に・・。